CRAとは「治験が正しいプロセスで進行しているかどうか、治験が行なわれる過程をモニタリングする」ことを使命とする仕事です。
しかしながら、CRAの仕事は、それのみに終わるものではありません。
上記の他にも「治験の依頼主と治験を実施する医師との間に入って情報交換を行なう」という、二者間の架け橋ともいうべく役割をも担っています。
CRAが実際の現場において行なう仕事としては第一に「プロトコール作成」が挙げられます。
プロトコールとは「治験を実施する目的や方法、立案、統計学的考察及び倫理などに関する決まりごと」のことで、治験の依頼主と治験を実施する医師双方が絶対に守らなければならない要項です。
CRAが行なう仕事としては、第二に「施設調査」が挙げられます。
これは、治験の実施施設として候補に挙がった医療機関を実際に訪問し「治験を行なうにふさわしい設備が整っているかどうか」を調査する仕事です。
CRAの仕事としては、第三に「IRB(治験審査委員会)との交渉」が挙げられます。
IRBは、治験に直接関与する立場からは完全に独立した第3者による治験の審査委員会であり、被験者の人権及び健康、福祉を守るための組織です。
治験が行なわれる際の妥当性や意義についてもここで判定が行なわれ、IRBの許可を経てはじめて治験実施が可能になります。
CRAは、このIRBとも連絡をとり、治験実施のための許可をもらうとともに、様々な交渉を重ねていくのです。
CRAの仕事としては、第四に「治験を行なう医療機関及び医師の訪問」があります。
こまめに訪問をすることでコミュニケーションをはかると同時に、治験を円滑に実施するために必要なサポートを行なうことも重要な任務となります。
CRAは、治験が行なわれている期間中には「プロトコールが守られているかどうかのモニタリング」や「治験関係者への連絡業務」「治験薬の手配と管理」「症例報告書の収集とチェック」「有害現象の早期発見と対応」など、様々な仕事を一度にこなさなければなりません。
コミュニケーション能力やフットワークの軽さはもちろんですが、危機管理能力や鋭い洞察力もCRAとして働くためには求められる資質といえるでしょう。